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パソコンのファイルの整理の仕方
パソコンのファイル整理の仕方が適当だと、作業効率は大幅に低下します。例えば、ファイル名が適当だと、どのようなファイルか分からないため、何度もファイルを開いて中身を確認するハメになります。また、フォルダ名が適当だと、どのようなファイルが入っていたか分からないため、何度もフォルダを開いてしまい、時間が失われています。
そのため、時間を有効活用するためには、パソコンのファイルの整理の仕方をしっかり身に着けなければいけません。パソコンのファイルの整理の仕方の基礎ともいえるのが、ファイル名・フォルダ名の付け方で、仕事のできる人は、必ず、ファイル名やフォルダ名の付け方にずルールを作り、きっちりと管理しています。ファイル名・フォルダ名をつけるルールは、次の2つです。
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次に、それぞれのパソコンのファイルの整理の仕方のルールについて、説明していきます。
パソコンのファイルの整理の仕方「1.年月日を入れる」
「1.ファイル名のはじめに、作成日の年月日を入れる」というのは、作成日の日付をファイル名の始めに入れることです。例えば、「20190903」や「190903」のように、西暦を4桁か2桁で表示して、年月日を記入します。なお、パソコンの整理の仕方では、ここで入れるのは「更新日」ではなく「作成日」です。
先頭に日付を入れておけば、名前順に並べると、作成日順に並べ替えることができるため、データを探しやすくなります。メールなどでダウンロードしたデータも、基本的には、ダウンロードした日付を先頭に加えて保存します。そのため、例えば、メールの添付ファイルで「20050101_マル秘ファイル.doc」というファイルが届き、2019年9月13日にファイルを保存したら、先頭にダウンロードした日付を追加し、「20190913_20050101_マル秘ファイル.doc」とします。そうすれば、ファイルの日付を見れば、いつのメールで届いたのかある程度目安がつきますし、メールの日付からファイルを探しやすくなります。
日付をファイル名に入力するときは、フリーソフトの「AutoHotkey」を常駐ソフトとして起動しておいて、使用すると楽です。「AutoHotkey」とは、キー入力補助ソフトで、スクリプトを登録すれば、様々なキー割り当てを行うことができます。例えば、私が使っている設定だと、次のようなものがあります。
まず、「AutoHotkey」で年月日のみを簡単に入力したい場合で、「Ctrl+r」を押すと「20190913_」と入力されるようにするには、AutoHotKeyに次のスクリプトを登録します。
;Ctrl+tで日付を入力 ^t:: cc :=Clipboard Clipboard = %A_YYYY%%A_MM%%A_DD%_ Send, ^v Clipbord := cc return |
また、「AutoHotkey」で年月日だけでなく日時も含めたい場合で、「Ctrl+w」を押すと「20190913_1849_」と入力されるようにするには、AutoHotKeyに次のスクリプトを登録します。
;Ctrl+wで日付と時間を入力 ^w:: cc :=Clipboard Clipboard = %A_YYYY%%A_MM%%A_DD%_%A_Hour%%A_Min%_ Send, ^v Clipbord := cc return |
なお、Windowsのファイル情報の詳細表示では、「更新日」だけでなく「作成日」も、設定を変更することで表示できるため、「作成日」を表示させておけば、ファイル名に作成日を入れておかなくても並べ替えすることはできます。しかし、ファイル名に入れていおいた方が、ファイル名を見るだけで視覚的にすぐ把握できやすいため、使い勝手がよいです。
「情報は時系列的に並べた方がよい」というのは昔から言われており、著作家の奥野宣之さんの著書『情報は1冊のノートにまとめなさい』で紹介されているメモ術・手帳術のテクニックの中でも、内容で分けたりせず、時系列的に順番にメモしていくことが推奨されています。
なお、1日のうちに同じファイルが複数できる場合は、日付が変わるごとに数字の後に通し番号を入れて、時系列的に並べられるようにしましょう。通し番号を入れておけば、1日のうちに複数のファイルを作成しても、名前順に並べ替えれば、時系列順になります。通し番号は、例えば、次のように入れます。
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なお、今までのファイル名に日付を入れ直したい方は、フォルダ内のファイル名を一括で書き換えることのできるフリーソフト「erename」を使えば、簡単に一括でファイル名を書き換えることができます。
パソコンのファイルの整理の仕方「2.日本語でキーワードを入れる」
「2.ファイル名の中に、日本語でキーワードを含める」というのは、日本語で「発注書」「明細書」「A様宛」といったキーワードを、複数含めるようにします。パソコンの整理の仕方では、例えば、次のように、複数のキーワードを含めます。
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こうすれば、ファイル名を見ただけで、ある程度、どのようなファイルか検討をつけることができます。また、目当てのファイルがどこにいったか分からない場合も、ファイル名でキーワード検索をかければ、目当てのファイルを見つけやすくなります。
なお、英語でファイル名をつける方もいますが、第一にファイル名は探しやすくなければ意味がないので、基本的に、日本語で入れましょう。
英語のままだと、そのファイルが何なのか直感的に分かりにくくなります。よくありがちなのが、ダウンロードしたフリーソフトのファイルや、画像、PDFファイルをダウンロードしたままのファイル名にしておいて、中身がどのようなものだったか、何度も開いてい確認しているパターンです。ダウンロードしたり、もらったファイルには、必ず、ファイル名にキーワードを含めるようにしましょう。例えば、「AutoHotkey.zip」をダウンロードしたり、「c12345.jpg」といった名前の画像をダウンロードしたら、すぐに、次のような名前をつけます。
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また、キーワードを使うときは、分かりやすい略称を使うのもおすすめです。例えば、私の場合はネットショップのデータを、「A」がAmazon、「R」が楽天、「Y」がYahooショッピング、「W」がWowma、「Q」がQoo10、「M」がメルカリ、と略称をつけて、管理しています。略称を使うときは、同じデータを使う人同士で、略称を共通しておくようにしましょう。キーワードをつけるコツは、他の人が見ても、どのようなファイルなのか、なんとなくイメージできるようにすることです。
なお、テンプレートは、どんな仕事でもよく使うファイルですから、「テンプレート」「template」「T」「※」などをキーワードとして含め、探しやすいように工夫しましょう。また、ファイルのテンプレートは、どんどん改善して使いやすいように変えていく場合がほとんどですから、「バージョン」と「改善点」も加えるようにします。例えば、「バージョン」を「v」として、その後に改善点を加える形式にしたりして、次のようにテンプレートを作ったりします。
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また、大事なファイルには「●」や「★」や「▲」といった黒塗り記号を含めると、目立つため探しやすくなります。
パソコンのファイルの整理の仕方「3.区切りに記号を使う」
「3.キーワードの区切りに、記号を使用する」は、キーワードや時間の区切りに記号を入れて、分かりやすくします。パソコンのファイルの整理の仕方では、次のような区切り文字が一般的です。
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区切り文字で日付やキーワードを分けると、視認性が格段に高まり、ファイルを探しやすくなります。また、かっこで囲む場合は【】で囲むと、目立つため探しやすくなります。例えば、【重要】【織田信長】【坂本龍馬】といった感じで囲むと、見やすいため、探しやすくなります。
ただし、区切り文字に空白を使用すると、ソフトによってはうまく起動しないこともあるため、半角空白や全角空白は、あまりおすすめできません。汎用性の高い区切り文字は、アンダーバーかハイフォンです。なお、アンダーバーとハイフォンのどちらが、さらに汎用性があるかについては、「-」の方が汎用性があります。例えば、「Yahooショッピング」の個別商品コードには、「_」は使えませんが、「-」は使えます。ただし、私の場合は、「_」の方が区切り文字としては見やすいため、「_」をメインに使っています。
ファイル名をつけるときの鉄則は、「探しやすさ」と「視認性」です。日付をファイル名をつけていれば、探しやすくなります。また、黒塗り記号やキーワードを含めておけば、視認性が高まり、ファイルを開かなくてもファイルの内容をイメージできます。ファイル名やフォルダ名を上手につけられるようになれば、たくさんのファイルを効率的に扱うことができるようになるため、他の人より大きく抜きん出ることができます。